女性ホルモンは骨、血管、筋肉を強くしたり、脳や神経の働きをよくしたりします。また皮膚の水分量を増やし、弾力性のある皮膚に保ちます。そして髪の毛にハリをあたえて、髪の毛が抜けないようにするなどさまざまな働きをしています。
女性の美しさと健康のカギを握る女性ホルモンについて少しお勉強しましょう。
女性ホルモンは大きく分けてエストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲストロン(黄体ホルモン)の二種類があります。
『エストロゲン』は、子宮内膜を厚くして妊娠準備をするホルモン。丸みのある体つきや肌のうるおいを保ち、コラーゲンの再生能力を高めるなど、女性の美しさを支える働きもあります。
『プロゲストロン』は、子宮内膜を柔らかく成熟させるホルモン。体温を上昇させたり、皮脂の分泌やメラニンの働きを活発にする作用もあります。
二つのホルモンは25〜38日周期で規則的な変化を繰り返します。女性ホルモンの分泌量が増えたり減ったりと大きな波があるときには、精神的にも不安定になりがちです。
○一週目〜二週目(生理期間)
肌は敏感で乾燥気味。気分もゆううつになって、 体もしんどい時。また二つの女性ホルンの分泌が少ない時期。
○二週目〜三週目(排卵)
肌や髪にハリやツヤがでて、気分も社交的で明るくなる。ダイエットやスキンケアも効果が上がりやすい。エストロゲンの分泌量が増える時期。
○三週目(排卵後)
顔がむくんだりほてったり肌状態も下降期。プロゲストロンの分泌量が増え始める時期。
○四週目(生理前)
皮脂の分泌やメラニンの働きを活発になりニキビ、シミが出来やすく、肌もあれやすい時期。頭痛・肩こり・便秘・むくみなど月経前症候群(RMS期)があらわれ、イライラしたり落ち込んだり。 プロゲストロンの分泌量がピークを迎える時期。この時期は、肌をいつも清潔に保つことがポイントです。
女性は、思春期以降も妊娠・出産、更年期と一生を通じて、女性ホルモンの強い影響を受け続けます。30代後半から40代に女性ホルモンの減少やバランスの乱れによる曲がり角があります。分泌量のピークは20代〜30代で安定した成熟時期です。
女性ホルモンのバランスが崩れると男性ホルモンの影響が出て、肌が荒れたり体毛が濃くなる、イライラして怒りっぽくなるなどの症状が現れます。また加齢とともに分泌量の減少し、肌や髪のはりがなくなり、シワや抜け毛などに影響します。
しかし、ホルモンのバランスのみが、皮膚の変化の全ての原因とはかぎりませんので、生活環境やストレス、お手入れ方法にも注意してみることが必要です。また大豆に含まれるイソフラボンという成分は女性ホルモンとよく似た作用をもち、生理不順や更年期障害の改善作用や骨粗しょう症の予防があるとして注目されています。